超薄膜スクラッチ試験機の特長
装置の特長
◎膜厚μm以下の超薄膜の密着強度評価が可能
膜厚10nmの測定実績もあります
◎サンプルを加熱しての加熱環境下での評価が可能
◎レンズ等の曲面測定が可能
◎測定部位を事前に顕微鏡観察することにより位置設定が可能
◎短時間で測定可(1測定1~2分程度)
◎一定荷重測定における破壊有無判断により、単純OK/NG評価が可能
薄膜の剥離を検出する機構
左図に示すように、レコード針型のセンサに触針を取り付け、 センサを水平方向に励振させながら垂直方向に荷重を印加します。 この時、針先と膜の間に生じる摩擦力によって、磁石と近接した検 出コイルの位置関係が変化することから、両者の相対的な速度変化 をコイルに発生する電圧で検出します。 マイクロスクラッチ法では、膜の表面の変化をこのように針先の振 動の変化として感度良く検出します。 |
測定結果例
上記に超薄膜スクラッチ試験機の測定結果の代表例を示します。
超薄膜スクラッチ試験機の測定では、膜が剥離するまで印加する荷重を増大させていき、膜が破壊した時の
印加荷重値(臨界剥離荷重値)をもって評価を行います。破壊前は触針は膜表面を滑走していますが、膜の破壊
が発生すると、触針の受ける力に変化が生じます。水平方向(青色のグラフ)及び垂直方向(黒色のグラフ)の変
化から膜の破壊(表面状態の変化)を求めます。
上記スクラッチ試験結果のグラフ上では、約25秒の地点で信号が変化しており、グラフ下の測定傷の顕微鏡
観察結果からもこの地点での剥離が確認できることから、臨界剥離荷重値(115.80mN)と評価できます。
応用例
1.DVD保護膜の擦傷性(傷つき具合)への効果
通常のDVDは、低荷重領域から摩擦力の増加がありますが、ハードコートディスクは特定の荷重まで
傷の発生がなく、臨界はく離荷重で急激な摩擦力の変化が起こりました。
2.レンズなどの曲面計測も可能に(JIS R 3255)
印加荷重をリアルタイムでコントロール可能で、局面でも指定した荷重印加を実現できます。
周辺部は中央部と比較し、低荷重で破壊が発生し始めていることがわかりました。
3.温度依存性の評価が可能に
加熱ステージ(オプション)の追加により100℃までの加熱試験が可能となりました。
密着性の温度依存性について評価することができます。
仕様
荷重検出機構 | 荷重印加範囲 | 1mN~1500mN |
荷重分解能 | 0.3mN | |
許容過負荷 | 300%FS | |
摩擦力検出機構 | 速度信号出力 | 1mV |
周波数レンジ | 20Hz~10kHz | |
励振周波数 | 45Hz | |
励振振幅 | 0・5・10・20・40・50・80・100μm | |
触針材質/形状 | ダイヤモンド R5・10・15・25・50・100μm | |
サファイヤ R250-500μm | ||
Z軸駆動機構 *荷重印加方向 |
駆動分解能 | 0.5μm |
駆動速度 | 0.1~10μm/s | |
X軸駆動機構 *スクラッチ方向 |
駆動範囲 | 20mm |
駆動分解能 | 0.5μm | |
駆動速度 | 0~20μm/s | |
Y軸駆動機構 | 駆動範囲 | ±6.5mm |
Data出力方式 | USB | |
寸法及び重量 | W540×D520×H630(37kg)顕微鏡含む | |
電源 | AC100V~240V 50/60Hz |
超薄膜スクラッチ試験機に関するお問合せ
出展企業情報
- 企業名
- 株式会社レスカ
- 企業PR
- はんだやボンディングの接合強度試験機、薄膜の付着力(密着性)試験機や摩擦摩耗試験機、ぬれ性試験機や粘着力試験機等、精度と信頼性を追及する試験機を提供いたします
最大 10Gb/s のケーブル性能を検証し、ネットワークの接続問題を解決するテストソリューションです。
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