3分でわかる放射線のお話

いまさら聞けない放射線の仕組みや発生源、人体への影響などの基礎知識をわかりやすく解説しています。放射線量の測定やモニタリングに必要な岩通計測、フルークの計測器もご紹介。放射線豆知識テストであなたの理解度チェックもお試しください。



私たちの世界(物質)を形成している源は原子です。
原子の構造は、中心にある「原子核」とその周囲に存在する「電子」からなり、さらに原子核は、正の電荷をもつ「陽子」と電荷をもたない「中性子」から成り立っています。
元素は、原子の種類。原子核中の陽子の数(原子番号)で決まります。
原子核には、不安定で自然に「放射線」を放出して別の原子核に変わっていくものがあります。
原子核が壊れるこの現象を「崩壊」といい、放射線は、その時に放出される【高速の粒子】と【高いエネルギーをもった電磁波】のことです。

「放射線」とは,照射した物質に電離(イオン化)をおこすことができる,高いエネルギーの流れです。 原子に放射線が当たると、電子(マイナス)が飛び出し、原子が「陽イオン」になります。 このような放射線を出す物質を「放射性物質」と呼びます。
放射線は主に5種類あります。
・エックス線(電磁波)
・ガンマ線(電磁波)
・ベータ線(電荷を持った粒子)
・アルファ線(電荷を持った粒子)
・中性子線(電荷を持たない粒子)



人体に悪影響を与える人工放射性物質として注目されているのが「放射性セシウム137」です。崩壊しながらベータ線、ガンマ線を出し安定バリウム137に変わります。半減期は約30年。
放射線によって細胞は傷付きます。放射線が細胞内のDNAや細胞膜などの生体分子を直接傷つける場合と放射線が細胞内の水分子を分解し、その結果生じた活性酸素が生体分子を傷つける場合があります。


自然界には放射線発生源はたくさんあります。大気中には放射性物質であるラドンがあり、呼吸を通して体内に入ってきています。
岩石や食物にも微量の放射性物質が含まれて、宇宙からも放射線が降り注いでいます。このような自然放射線による被曝線量は世界平均で、1年間に2.4ミリシーベルト(mSv)となります。人工放射線は医療用途で有効利用されていて、胸部のレントゲン撮影は0.05ミリシーベルト、胃のレントゲン撮影は0.6ミリシーベルトとなっています。CTスキャンは6.9ミリシーベルトと少し高い値になります。

放射線は目に見えたり、耳で聞こえたりするものではない為、何かしら測定器を用いて数値等で有無を確かめる必要があります。その際に使用するのが「放射線量計」、「放射線量モニター」と呼ばれるもので、主に「空間線量率」を測定します。
国や自治体等が発表している放射線量の表示は「空間線量率」となります。単位はマイクロシーベルト毎時(μSv/h)です。受けた放射線量が安全かどうかは積算線量で考えます、その時に用いる単位は年間○○○ミリシーベルトという表記となります。放射線防護の基準となっている「ICRP(国際放射線防護委員会)」の勧告では、事故などによる一般公衆の被曝量(自然放射線と医療行為を除く)は,年間1mSvをこえてはいけないことになっています。ただし、1mSvは放射線防護のための目安であって、「これをこえた被曝は即危険」という値ではありません。
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