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3分でわかるアコースティック・エミッション計測(製造設備の保全)のお話
2023年02月07日

3分でわかるアコースティック・エミッション計測(製造設備の保全)のお話
3分でわかるアコースティック・エミッション計測(製造設備の保全)のお話

3分でわかるアコースティック・エミッション計測(製造設備の保全)のお話

3分でわかるアコースティック・エミッション計測(製造設備の保全)のお話

アコースティック・エミッション(AE)計測が注目されている理由

ベアリングや切削工具

▲ベアリングや切削工具

 

  • AE計測では、ベアリングや切削工具などの各種製造設備の消耗部が、壊れる前に、早期に異常検知ができます。
  • これまでの定期交換方式では、まだ使える消耗品を早めに交換していました。
  • AE計測を活用して不具合の予兆がある部品のみ交換して、メンテナンスの効率化が期待できます。
 

AE計測とは

  • 固体が変形したり破壊する際には、ひずみエネルギーを音波(弾性波)として放出します
  • この弾性波をセンサで検出・観察することで、破壊過程の評価が可能です。
  • 外観ではわからない破損などの不具合を、早期検知できる可能性があります。

     

変形・破損時のAE信号

▲変形・破損時のAE信号

AE信号の例

▲AE信号の例

 

AE信号の特長

ベアリングや切削工具
 
  • AE信号は数10kHzから数MHz、超音波領域。
  • 高域信号を検知するので、低域の環境ノイズに強い。
  • わずかな変化を検出する高感度。
 

AE計測の利点

  • 材料の変形や微細な破壊の進展を、リアルタイムで観測
  • 稼働中の設備を観測可能
  • 正常状態から故障に至るまでの僅かな変化を感知
  • 複数のセンサを使用することで、欠陥の位置標定が可能

AE計測の活用分野

AE計測の活用分野

様々な製造設備の摩耗や亀裂、故障などを非破壊で検知することが期待されています。

 

  • ベアリング

  • ギア

  • ロボットアーム

  • ダイシング

  • 成形機の金型や鋳型

  • 圧延機・輪転機

AE信号を検出するには?

信号検出に必要なセンサ、プリアンプ、および解析用のハードウエア・ソフトウエアを組み合わせて、適切な信号処理をおこなうことで、対象物や環境に適した不具合検出を行うことができます。

 

AE計測の活用分野

▲AE計測の基本構成

 

計測例

ベアリングの劣化

解析で得られる「周波数重心」の変化から、劣化への変化を検出

ベアリングの劣化を監視する試験環境

▲ベアリングの劣化を監視する試験環境

解析データ

▲解析データ

計測例

切削工具の摩耗

解析で得られる「周波数重心」の変化から、劣化への変化を検出

工具の摩耗を監視する試験環境

▲工具の摩耗を監視する試験環境

解析データ

▲解析データ


センサ

 

AEセンサ

▲AEセンサ

 

様々な測定環境にあったセンサ

●対象物の特性に合った周波数帯域を選択
●高温用、防水・防油など
●プリアンプ内蔵タイプ(配線長く引回し可能)

 

プリアンプ

 

AE計測用プリアンプ

▲AE計測用プリアンプ

 

センサからの信号を、解析に必要なレベルに増幅

●解析に不要なノイズなどをあらかじめ除去
●センサにあった周波数帯域を選定
●小型、フィルタ搭載モデルなど

 

信号処理装置

 

AEアナライザ

▲AEアナライザ

 

AE信号を解析し、不具合を検出

●リアルタイム分析
 波形表示/FFT表示/各種特徴データ抽出・表示など
●AE信号データを保存
●アンプおよびフィルタを内蔵
●アラート発出機能