GNSS特集「3分でわかるGNSS(全世界測位システム)のお話」

GNSS特集「3分でわかるGNSS(全世界測位システム)のお話」

GNSSとは?

地球をとりまく測位衛星

日常的にスマートフォンを使い、道に迷わず目的地へ到着できる便利な世の中となりました。その技術を支えているのが全世界測位システム(GNSS)です。

Global Navigation Satellite System:人工衛星(測位衛星)を利用した全世界測位システム

地球上のどこに自分がいるかがわかり、今話題の自動運転にも欠かせない要素技術です。

測位するにはどうしたらいいの?

測位衛星を4機用いて、位置情報(X,Y,Z)を取得します。
「自分」と「4機の測位衛星」との距離をそれぞれ計算し4つの距離を求めます。
その4つの距離がひとつに交わる点を数学的に割り出し、そこが自分の位置となります。

【測位衛星と自分までの距離=電波の速度 X 電波伝搬時間】

・電波の速度=299,792,458m/秒
・電波伝搬時間:「測位衛星から出た電波」が「ユーザの持つ受信機」に届くまでの時間。

測位衛星から送信した電波には「送信した時刻」の情報が入っているので、「送信した時刻」と「自分のところに電波が到着した時刻」との差で「電波伝搬時間」がわかります。
計算上は3つの距離情報があれば自分の位置が特定できますが。
受信機の時計にはわずかに「誤差」があり、3機の衛星では位置情報にズレが生じます。
そのわずかな誤差補正するためにもう1機の情報を使います。

測位するにはどうしたらいいの?

測位手法はどんなものがあるの?

大きく2つ「単独測位」と「相対測位」にわかれます。
単独測位は全世界が測位エリアとなりますが測位精度は10m程度、相対測位は基準局の周辺のみとなりますが高精度な測位が可能となります。

測位手法はどんなものがあるの?

測位に使う人工衛星はどのようなものがあるの?

測位衛星は6カ国から打ち上げされているが、ナビゲーションで主に使用しているのは米国のGPS

測位に使う人工衛星はどのようなものがあるの?

GPSと準天頂衛星みちびきを組みわせ、電離層や衛星不足による誤差が改善し、より高精度な位置情報が得られる環境が整いつつあります。

高精度な位置情報を取得するにはどうしたら良いの?

 GPSやそのほかの衛星システムだけでは、メートル級の位置精度しか得ることができません。一方で日本版GPS「みちびき」のセンチメートル測位サービス(CLAS)信号※1を利用することで、高精度な位置情報を計算することができます。
 ほかにはRTK※2という手法を利用することで、高精度な位置情報が計算できます。

※1 CLAS(Cm Level Augmentation Service)みちびきが放送するセンチメートルレベル級誤差補正サービス。日本列島で無料で利用できる。
※2 RTK(Real Time Kinematic)1~2センチメートル精度の計測ができる方式。CLASよりも精度がよくなるがシステム構築がやや複雑になる。

CLASあり・なしのイメージ

 一方で衛星からの信号が建物に遮られてしまうようなフィールドでは、位置計測の精度の劣化が避けられません。このような場合は、慣性測定装置(IMU:Inertial Measurement Unit)※3との組み合わせで精度を維持することができます。

※3慣性測定装置:3軸のジャイロ(角速度計)と3軸の加速度計で推測位置を計算できる装置。

ビルや高架下などGNSS信号の見通しが悪いケース(お台場の走行例)

提供:イネーブラー株式会社

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みちびきCLAS+IMU対応 GNSS受信機 CLASIMU (enb-CLASIMU)

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