「3分でわかる光コムのお話」

現在の製造業や研究開発において、高精度な計測技術は無くてはならない存在です。光コム計測技術は、光の特性を利用した新しい計測方法で、高精度な非接触計測や平面処理に大きく貢献しています。この記事では、光コム技術の基本とその広がる可能性をわかりやすく解説します。
光コムってなに?
光コム(光周波数コム)は光源の一種です。多数の周波数スペクトルが一定間隔で並んだ櫛状のスペクトルを持っています。「光周波数のものさし」として登場しました。
光コムの歴史、JIS規格への適用
光コムは、2000年以降に開発された光学技術です。精密な時間や周波数の計測に関する課題を解決するために研究され、開発されました。ジョン・ホール(John L. Hall)氏とテオドール・ヘンシュ(Theodor W. Hänsch)氏が2005年にノーベル物理学賞を受賞しました。この技術は、学術的な大発見として評価され、近年における製造業では非接触の計測手法として提携されるようになりました。2009年には光コム技術がJIS(日本産業規格)における長さの特定標準器として採用され、長さの基準が300倍高精度化されました。
どんな用途に使えるか
「精密なものさし」として周波数や距離などを高精度に計測ができるため、「ミリ波/テラヘルツ波」の送受信、「3D計測」、「分光計測」、「光通信」、「振動計測」などに活用されています。
光コム技術を使った検査技術
光コム技術を使用することで、製造業における大量生産品の自動外観検査や寸法検査、振動検査の課題を解決することができます。従来の検査技術からもう一歩進んだ、品質向上や歩留まり改善などが期待されます。
3次元計測における既存技術との違い
光コムによる3次元計測は、最も簡単な非接触方式の測距技術であるToF方式で同軸計測かつμmオーダーの高精度な計測が可能です。同軸計測の強みとして他の非接触計測と比較し、ワークの凹凸に強くデータ欠損が少ない、狭い箇所の計測がしやすい、ワーキングディスタンスが長いという特徴があります。この特徴により、複雑な3次元形状の計測ができるようになりました。
光コム技術が解決できる製造業の課題
製造業は、これまで以上に人手不足が深刻化し自動化ニーズが高まっているだけではなく、高精度計測を通じて、製品の品質向上と生産性向上がキーワードになっています。光コム技術は、これまで解決が困難だった外観検査や形状検査の自動ができるようになるポテンシャルを秘めています。また、距離計測や3D計測だけではなく振動計測などの用途でも今後活用が期待され、製造業のさらなる発展に貢献します。
光コム関連製品
株式会社オプトコム(OptoComb)
全数自動外観検査 (OptoComb AIC)
画像カメラ×光コム3次元センサー×AI×ルールベース 全数自動外観検査の完成形がここに
株式会社オプトコム(OptoComb)
内面検査装置 (OptoComb HS)
高速ヘリカルスキャン測定による内面検査装置
日本3Dプリンター株式会社
低価格高精度3Dプリンター (Raise3D Pro3)
最高峰となる新機種Pro3/低価格高精度3Dプリンター

3分でわかるシリーズ













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